新入社員や配属されて間もない部下のフォロー面談、どのように行っていますか?「フォローアップ面談」「フィードバック面談」とも言われていますが、せっかく面談を行うのであれば有効にしたいもの。

今回は、フォロー面談で人材の育成や、思っていることの共有ができるにはどのようにすればよいのか、考えていきます。まずは仕事の悩みのパターンから見ていきましょう。

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仕事の悩みのパターンを知ろう

厚生労働省の調査によると、仕事の悩みを抱えている人は50〜60%の間で推移しています。悩み別の順位は以下の通りです。

  • 1位:仕事の質・量……62.6%
  • 2位:仕事の失敗、責任の発生等……34.8%
  • 3位:対人関係……30.6%
  • 4位:昇進、昇格、配置転換等……23.1%
  • 5位:会社の将来性……22.1%

※引用:厚生労働省

ダントツの1位は「仕事の質・量」ですが、その中には「業務内容が思っていたものと違っている」「給与が低い」という内容も含まれています。
さらには、職場では切っても切れない悩みである「人間関係」や「将来性」がランクイン。役割や地位が変化することによる「スキル不足」や「環境の変化」にも不安や悩みがあるようです。

これらの仕事上の悩みは、時代は変わってもほぼパターン化されているもの。どの企業にも多かれ少なかれ起こりうる問題ですから、フォロー面談をうまく行って改善していきましょう。

フォロー面談で目指すべきこと

仕事上での悩みはパターン化されているとはいえ、個人ベースで抱えるものは複雑にからみあっています。フォロー面談で目指したい効果を紹介します。

目標の達成

どのような職種でも目標がありますが、現状と課題の間にズレがないかヒアリングしましょう。その上で、どのようにすれば修正していけるのか、問題があれば解決しつつ、目標が達成できるように導きます。

人材の育成

仕事の成長は、上司や先輩からのフィードバックをいかに受け止め、修正していけるかが大きな要素です。そのためにフォロー面談では、本人が内省できるような適切なフィードバックを行いたいもの。課題と向き合い、内省できるように成長していけば、優秀な人材育成へと繋がります。

モチベーションアップ

フォロー面談は評価を伝える場ととらえている人もいるようですが、ただ評価を聞かされるだけではモチベーションは上がりません。本人の行動に対する評価と、なぜそのように評価するかを明確に伝えましょう。すると課題が見えやすくなり、具体的な次の行動をしやすくなります。解決のヒントが見つかれば、モチベーションも上がります。

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悩みを聞き取るための面談とは?手順を紹介

本当の悩みを聞き取るためには、どのようにすればいいのでしょうか?手順を紹介しますので、フォロー面談の参考にしてください。

1.アイスブレイク

アイスブレイクとは、固い氷を砕くように、緊張している空気や頑なな心を溶かすような話のきっかけを作るというものです。フォロー面談で呼ばれた新人や部下は、緊張しています。まずはその緊張をほぐし、雰囲気を和ませるために軽い雑談などから入りましょう。

アイスブレイクの題材は、相手の趣味や好きなことがおすすめです。人は自分の好きなことを聞かれると嬉しいもの。普段あまり喋らない人でも、口が滑らかになったりします。
日頃からよく話題にしていることや、趣味などリサーチしておくといいでしょう。

2.ヒアリング

アイスブレイクで緊張がほぐれたら、いよいよヒアリングです。自己評価やその理由を話してもらいたいので、事前にチェックシートを準備しておきましょう。
チェックシートがあることで、面談相手への質問に統一性を持たせることもできます。

ヒアリングのコツは、とにかく聞くことに徹すること。途中で口を挟みたくなってもグッとこらえて、相手の本音を聞き出しましょう。気をつけたいのは、相手の話を否定しないこと。表情や声のトーンなどにも注意を払い、相手が本当に訴えたいことは何かを観察しながら、最後まで話をさせましょう。

3.現状考課・解決策の提案

ヒアリングから本人が1番問題に思っていること、現状の把握をします。それに対してどのようにすれば解決できるかを一緒に考えていきましょう。

個人で解決が難しければ、担当者としてサポートしていくことを伝えます。また問題解決に向きそうな先輩や同僚への相談を提案したり、直属の上司へ頼んでおいたりするなど、今後もずっと応援していくことを伝えましょう。

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有効なフォロー面談を行うために必要なこと

フォロー面談を有効なものにするために必要なことをまとめました。せっかく面談を行ったのに、早期退職という残念なことにならないよう、フォロー面談を活用してくださいね。

フォロー面談はいつやるの?

フォロー面談を行うおすすめのタイミングは、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月です。
1ヶ月目は不満より前向きな意見が多く、3ヶ月目には仕事や周囲の人たちにも慣れてきてまだモチベーションも下がっていません。

そして6ヶ月経った頃、はじめて不平不満が出てくるのが一般的。このタイミングを逃さず、フォロー面談で不満の声を拾い、改善していければ、12ヶ月後の退職を防ぐことに繋がるのです。

1ヶ月目、3ヶ月目、6ヶ月目、12ヶ月目が大切な時期だと把握し、このタイミングでフォロー面談を実施しましょう。それによってはじめて不満が出たタイミングを知ることができ、退職を決断する前に対策をすることができます。

話しやすい環境作り

フォロー面談という制度だけ作っても、肝心の相手の話が聞けなければ意味がありません。上司が上から押しつけるような態度だったり、意見を言っても頭ごなしに却下される環境では、フォロー面談でも本音を聞き出すことは不可能でしょう。話しやすい環境を作るためにも、普段から雑談をしたり、サポートする姿勢を見せたりしておくことが大切です。

採用担当者は入社前から就活生や転職者に関わりますが、入社後は同じ部署にならない限り一緒に仕事をすることはありません。採用担当者の魅力で入社したものの、入社後ギャップを感じて早期退職するという例は多く、やはり直属の上司がしっかり話しやすい環境を作ることが大切なのです。

日頃から新人や部下の様子に気を配り、適切なフォローアップができるようにしましょう。ちょっとした声かけで、「見てくれている」「気づいてくれる」という心強さに繋がっていきます。信頼関係が築ければ、フォロー面談でも本音で話してくれるはずです。

不満はすぐに解決する

フォロー面談で不満をヒアリングできたら、できる限り早く対応しましょう。素早く動くことで「会社はちゃんと動いてくれる」という信頼ができ、それが周囲にも伝わります。

不満を言った本人だけでなく、同期入社や同僚たちの信頼も得ることができ、「働きやすい会社」という評価へとなっていきます。
不満が出たら忙しいからと放置せず、できればその週のうちに迅速に対応しましょう。

まとめ

フォロー面談を適切に行えば、平均勤続年数が格段に伸びたという例もあります。離職率を抑えるためにも、フォロー面談を活用して、早期退職を防ぎましょう。
フォロー面談は、優秀な人材を育てることにも繋がり、会社全体のシステムを良い方向へ変えていく材料にもなります。記事を参考に、検討してみてくださいね。

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