優秀な人材が欲しいと願うのは、どこの企業でも同じです。
しかしどのような人物を「優秀な人材」と捉えるかは、企業によって異なります。
もし現在の採用活動がうまくいっていないのであれば、自社の抱える課題や原因から考えてみることが大切です。
人材確保のためには何が必要なのか、企業の“採用力”を上げるための方法を紹介します。



採用活動がうまくいかない原因は?

企業が自社に貢献できる優秀な人材を採用する能力のことを“採用力”と呼びます。採用力を上げる前に、まずは現状の採用活動がなぜうまくいっていないのかを考えていきましょう。
採用活動が成功しない原因がわかれば、採用力の上げ方も見えてきます。

人手不足

現代は深刻な人手不足であり、優秀な人材確保の前にそもそも人がいないという状況です。厚生労働省によると、2022年12月時点での有効求人倍率は1.35倍となっており、人手が欲しくても人が足りていません。

また空前の売り手市場なので、優秀な人材は引く手あまたで企業間でも取り合いになっているのです。

参照元:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年12月及び令和4年分)」

ターゲットに対する採用方法が間違っている

極端な例ですが、新卒での採用をしたいのに転職サイトに求人を出しても、新卒の応募者はほとんど来ないでしょう。同様に自社がターゲットとする人物像に対し、採用方法が間違っていれば、求人がターゲットに届いていないことになります。

求める人物に求人情報を届けることを意識して、採用方法を見直してみることが大切です。

労働環境が整っていない

働き方改革やコロナ禍でのリモートワーク化により、働き方の幅が広がり労働者の方でも労働環境を選ぶ目が変わってきました。
社員同士の雰囲気はもちろん、公正で公平な人事評価、成果に見合う報酬制度、福利厚生、自由な働き方など、企業はさまざまな角度から見られています。

労働環境が求職者にとって魅力的でなければ、優秀な人材は集まらないと言えるでしょう。

待遇面、キャリア形成に魅力がない

優秀な人は自分のキャリア形成をしっかり考えており、将来のビジョンを明確に持っています。当然ながらその企業で仕事をすることが、自分にとってどのようなキャリア形成に繋がるかを検討することでしょう。

しかしキャリアプランの見えない企業では、優秀な人の目から魅力的には映りません。
またよほど仕事内容やキャリアプランが魅力的でない限り、現状より低い待遇では転職しない可能性が高いため、採用するのが難しくなります。

自社の“採用力”を高めるためにできること

自社の採用力を高めるには、まず企業の基礎固めが必要です。前項の原因から自社の課題がわかってくれば、改善を図っていきましょう。

採用ブランディングで差別化を図る

採用ブランディングとは、自社をブランド化して他社と差別化し「この会社で働きたい」というファンを増やす採用戦略のことです。
方法としては、以下のようなものがあります。

  • 採用専用のオウンドメディアを作る
  • 採用イベント、会社説明会などを実施する
  • SNSを活用してブランディングをする

ただし採用ブランディングする前に、自社を分析して競合他社と差別化を図れる強みやアピールポイントを見出し、同時にターゲットのペルソナ設定を明確に行うことが必要です。

働きやすい職場環境を整備する

自社の職場環境を優秀な人材に「魅力的」と思ってもらえるような職場環境に整えます。どのように整備すれば良いかわからない場合には、現在働いている社員にアンケートを取ると良いでしょう。

環境を整えるにはコストがかかるものもありますし、すぐに対処することは難しい場合もありますが、現職の社員に喜ばれることでもあります。

求める人材に合う採用方法を選ぶ

求人情報は求める人材に届かなければ意味がありません。優秀な人材は引く手あまたですから、一般的な求人サイトで自らエントリーすることが少なく、目に触れていない可能性が高いです。

ヘッドハンティングやダイレクトリクルーティング、リファラル採用なども視野に入れ、求める人材に届く採用方法の選択をしましょう。

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“採用力”を上げる具体的な方法

前項の改善点を踏まえながら、具体的な採用力を上げる方法を紹介します。

求める人材を明確にする

求人をするにも、魅力的な職場環境を作るにも、待遇面やキャリア形成を考慮するにも、どのような人を採用したいのか「求める人物像」を明確にしなければ、対策が立てられません。

これまでの経験やキャリア、資格の有無、性格、将来のビジョンなど、より具体的にターゲットのペルソナ設定を行いましょう。趣味や休日の過ごし方など、プライベートなところまで想像すると、はっきりと人物像が浮かび上がってきます。
人物像が明確になったら、採用活動に携わる社員で共有しましょう。

アピールポイントをまとめる

ターゲットのペルソナがはっきりしたら、その人物に響くような自社のアピールポイントをまとめましょう。仕事内容や待遇面、キャリア形成、働く環境、社員の雰囲気、魅力的な上司など、より具体的に書き出していくことが大事です。
また求人票で開示する情報は、漏れがないよう正しく提供してください。

採用スケジュールを設定する

採用活動ではどのような媒体に求人を出すか、いつ面接を行い、どのように候補者を絞り込むのかなど、内定を出した後のスケジュールまで細かく設定する必要があります。

一般的には就業してほしい日から逆算してスケジュールを組みます。
細かくスケジュールを設定することで、採用活動でやるべきことが明確になり効率的な行動ができます。

適切な面接官を選出する

会社の規模にもよりますが、安易に会社の代表者や役職というだけで面接者を選定しないようにしましょう。なぜなら多くの求職者は、面接官や採用担当者の印象で入社するかどうか決定しているからです。

求める人物像に近い社員がいれば適任ですが、面接経験がなければ事前の研修などを行いましょう。客観的な判断と、対人スキルの高い人が理想です。
面接官も求職者から見られているということを意識して、言動にも十分な配慮をしましょう。

採用後のフォローを忘れずに

無事に内定まで出したからといって、安心はできません。内定辞退のリスクがまだ残っているからです。内定を出した人が確実に入社してくれるよう、内定通知を出した後もこまめに連絡を取り、フォローを忘れないようにしましょう。

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まとめ

採用活動で優秀な人材を確保するには、企業としての努力も必要です。現在の状況を把握し、見直すことで自社の課題が見えてくれば、優秀な人材確保の第一歩です。
企業の採用力を高めて、優秀な人材の入社へ繋げましょう。
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