不動産営業は、お客さまと直接交渉をする営業職をイメージしますが、業務内容は多くの事務作業があります。それを裏側で支えるのが「不動産営業事務」です。
不動産営業事務は単なる事務作業ではなく、会社の売上や信頼に直結する重要な役割を担っています。
この記事では、不動産営業事務の具体的な仕事内容ややりがい、1日のスケジュール、必要なスキルなどを詳しく解説します。

不動産営業事務の主な仕事内容

不動産営業事務とは、実際にどのような業務内容なのでしょうか。主な仕事内容を紹介します。

書類作成

不動産営業スタッフが使用する契約書や請求書、領収書などの書類関係を作成・管理します。
重要事項説明書など、不動産特有の書類もありますが、基本的にはWordやExcelでの作成となります。テンプレートが用意されていることが多いため、業務自体は不動産業界未経験でも問題ありません。

また作成した書類は、後から見やすいようにファイリングしてわかりやすく整理することも任されます。

来客・電話応対

不動産会社には顧客からの電話やメールによる問合せ、顧客が店舗へ直接来店することがあります。これに対応するのも不動産営業事務の仕事です。
電話やメールでの問合せ内容は、ネットやチラシなどに掲載された物件についてであり、ある程度の範囲で対応できることが求められます。自分で回答できない場合には、必要に応じて問合せ内容や連絡先をヒアリングし、営業担当者に引き継ぎます。

店舗への来客には、席へのご案内、営業担当者へ引継ぎ、お茶出しなどがあります。
電話・メールであれ、対面であれ、会社のファーストイメージとなるため、明るく丁寧な対応が必要となります。

物件情報の管理

不動産会社は常に流動する多くの物件情報を扱っています。不動産営業事務は大きくわけて「物件情報のチェック」と「物件情報の更新」を行います。
物件情報のチェックは、自社の取り扱いエリアの中で、新しい物件に関する情報をチェックする作業です。

物件情報の更新は、自社サイトやポータルサイトに新しい物件情報を掲載したり、古い情報を更新・削除したりすること。
営業担当者はこの情報をもとに営業活動をするため、情報の新鮮さと正確さ、スピード感は大切です。

経理・庶務業務

会社の規模によっては、経理・庶務業務も営業事務が行います。請求書の作成や備品の管理・発注、郵便物の仕分けなど、幅広い仕事内容があります。

不動産営業事務の1日のモデルスケジュール

不動産営業事務の1日の仕事の流れは以下の通りです 。

9:00〜9:30 出社・朝の準備
メールチェック、朝礼、その日のスケジュールや優先順位の確認をします 。

9:30〜12:00 午前の業務
電話や来客応対、新着物件情報のポータルサイトへの掲載や情報更新を行います 。また、営業スタッフからの依頼で資料作成をすることもあります 。

12:00〜13:00 休憩

13:00〜16:00 午後の業務
契約書の作成・準備や、重要事項説明書に必要な書類の確認・準備などを行います 。営業スタッフが帰社したら、その日の契約状況の確認やサポートをします 。

16:00〜17:30 1日の締めくくり業務
経費精算や請求書作成などの経理事務、翌日の準備、書類のファイリング、オフィスの整理整頓などを行います 。

17:30〜18:00 退社準備
日報の作成や業務の振り返り、メールチェックを終えてから退社します 。

営業活動が活発な日は契約書関連の業務が増えたり、引っ越しシーズンなどの繁忙期は電話や来客応対が多くなったりすることがあります 。

不動産営業事務に求められるスキル

不動産営業事務は未経験であっても応募することができます。特に必要な資格はありませんが、求められるスキルについて紹介します。

PCスキル

不動産営業事務では、書類の作成業務を行います。WordやExcelが使えれば問題ありませんので、基本的な操作やキーボード入力ができるようになっておきましょう。
ほとんどの場合、会社ごとにテンプレートがあります。

コミュニケーション力

不動産営業事務は営業担当者とタッグを組み、さまざまな不動産を扱います。営業担当者とのコミュニケーションを円滑に行うことは大切です。

また営業事務の業務には、電話やメール、来客対応もあります。会社のイメージを左右するポジションでもありますので、接客業としてのコミュニケーション力が必要です。

スケジュール管理能力とマルチタスク能力

不動産の契約には期限があるものも多くあります。営業担当者とともに案件ごとのスケジュール管理が必要となります。

また業務中に電話に出たり、来客応対したりしなければならないので、複数の業務を同時に行えるマルチタスク能力も求められます。

宅地建物取引士(宅建士)の資格

不動産営業事務では、必須の資格ではありません。ただし資格があれば「重要事項説明」など、宅建士にしかできない独占業務を行えるため、転職に有利となるでしょう。

顧客からの信頼も得やすく、資格手当の支給や専門職として重宝されることもあります。不動産業界でのキャリアアップや、長く安定して働くための強みとなります。

不動産営業事務のやりがいとキャリアパス

不動産営業事務のやりがいと、キャリアパスについて説明します。

不動産営業事務のやりがい

不動産営業事務は、お客さまと直接ふれあうことが多い職業です。お客さまが理想の家を見つけたり、不動産売買を成功させたりするお手伝いができることは、大きな喜びに繋がります。

営業担当者のサポートを通じて、チームで目標を達成することもやりがいを感じることのひとつです。
また幅広い業務を通じて、さまざまなスキルが身につくことも大きなメリットとなるでしょう。

不動産営業事務のキャリアパス

規模の大きな不動産会社であれば、経験を積んで事務リーダーや営業事務としての管理職を目指す道があります。
また仕事をしながら宅建士の資格を取得し、重要事項説明などの専門業務を担う道もあります。独占業務となるため、会社やお客さまへの信頼を得ることができます。

さらには、営業事務で培った知識を活かして営業職にキャリアチェンジする道もあります。顧客にも事務スタッフにも細やかな対応ができ、営業スタッフとしても活躍できるでしょう。

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まとめ

不動産営業事務は、不動産の契約をスムーズに進める上で欠かせない重要な役割を担っています。
不動産の知識がない、不動産業界や事務が未経験であっても応募できますので、興味がある人はぜひ求人をみてみましょう。
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