長引くコロナ禍で感染対策に敏感になっている人が多くなっています。当然ながら求職者も感染対策は気になっており、選考や面接、さらには実際の勤務において、応募先がどのような感染対策を行っているかは求人票で注意深く見られています。


今回は、コロナ対策を明記する求人原稿の書き方を中心に解説していきます。選考・面接だけでなく、その先の働き方に関しても感染対策をはっきり打ち出していきましょう。



コロナ感染対策の実施をアピールすると応募が増える?!

2020年9月に「しゅふJOB」が行った検証によると、求人総数は3ヶ月前からほぼ横ばいなのに対し、感染症対策タグ付き求人は、タグのない求人に対して約1.5倍の応募があったことを示しています。
東京エリアだけで見ると、感染対策をしていると明記している求人には、そうでない求人に対して1求人あたり約2.2倍の応募率があったとされ、感染対策への関心の高さが伺えます。

このことから、選考や面接でのコロナ感染対策を実施し、求人票に明記することが大切なことがわかります。さらに、応募者は採用後の働き方や職場環境も気にして見ていることを意識して、求人原稿の書き方を工夫していきましょう。

※参照元:しゅふJOB「働く主婦は「コロナ対策を明記しているか」を見る!?求人票でカンタンにPRする方法とは」

応募から選考・面接について

コロナウイルス感染症の拡大により、応募から選考・面接のやり方にも変化がありました。会社説明会や大規模な合同説明会などはWEB説明会になり、面接も直接対面することからWEB面接へと切り替える企業も増えています。
WEB面接は、応募者に交通費や宿泊費がかからず、地方在住者や遠方からの応募がしやすくなるというメリットがあります。
ほかにも、面接会場や面接当日のスタッフが必要最低限でよくなり、時間や場所を選ばないという利点も。コロナ収束後もWEB面接は活用される可能性が高く、中小企業においても積極的に導入される傾向にあります。

特にコロナ禍においては、WEB面接を行っているかどうかは、応募するかしないかの大きな分岐点になっているため、導入を考えているなら急いだ方がいいでしょう。
WEB面接を実施しているなら、求人票に「WEB面接OK」など、明記することも大切です。

ただし、WEB面接には情報漏洩リスクなどのデメリットもあるため、導入にはネット環境やツールをしっかり整える必要があります。
面接のあり方についても対面とは大きく違う点があるため、詳しいWEB面接に関しては、こちらの記事も併せてご覧ください。

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実際の職場における感染対策

応募者は、選考・面接のことだけでなく、実際にその企業で働くことについても考えています。選考や面接だけ感染対策を行っていても、働く環境に感染対策が講じられていないと不安を感じさせてしまいます。行っている感染対策があれば求人票に記載しましょう。

主な感染対策の項目

感染対策と言っても、業種や業態によってその手法はさまざまです。主な感染対策の項目を紹介します。

  • マスク着用の徹底
  • 手指消毒剤設置
  • フェイスシールド着用
  • 座席の間隔1メートル以上
  • 定期的な換気
  • 一部在宅OK
  • フル在宅勤務可能
  • 飛沫防止パーティション設置
  • ビニールカーテン等仕切り設置
  • 従業員、来客の検温実施
  • 時差出勤OK
  • 公共交通機関以外の交通OK(駐車・駐輪場あり)

これらの感染対策で、実際に取り組んでいるものがあれば、求人票に明記することをおすすめします。働く環境にも配慮し、しっかり感染対策をしている企業であることがアピールでき、応募者の安心感にも繋がります。

働き方としての感染対策

前述しましたが「働き方」としての感染対策を講じているなら、求人票に明確に詳細に書きましょう。

【例文】

●時差出勤OK
本来の就業時間は9:00〜18:00ですが、「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」などの期間中は、時差出勤を実施します。出勤時刻から実働8時間であれば、業務や相手先に支障のない範囲で出勤時間をずらすことができます。

●在宅勤務OK
感染者の増加や家族の都合(保育園・小中学校などの学級閉鎖、休校など)の場合、在宅勤務が可能です。また、「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」などの期間中は、希望者は在宅勤務ができます。

●マイカー通勤OK
通常は公共交通機関での通勤を推奨していますが、「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」などの期間中は、マイカー通勤可能です。自社駐車場の台数には限りがありますので、近隣の駐車場を使用する場合は上限○○円まで会社が負担いたします。

勤務での感染対策

オフィス勤務や営業、接客業など、業態の違いによって感染対策の方法も違ってきます。業態に合った感染対策を施していることを、求人票でもしっかりアピールしましょう。

【例文】

●座席の間隔1メートル以上・パーティション設置
オフィスワークが中心の仕事ですが、前後左右の座席間隔を1メートル以上空け、さらに各デスクにパーティションで仕切りを設置しています。

●スタッフ・来店客の検温実施
スタッフは出勤時に検温を実施し、来店客に対しても店内入り口に非接触検温器を設置して検温を実施しています。

●マスク着用の徹底・定期的な換気
社内では社員全員のマスク着用を徹底し、30分に1回以上、数分間窓を全開にする換気対策を行っています。また各室にCO2濃度測定器を設置し、確実な換気と空調管理、人数制限を行っています。

●休憩スペース、トイレ等の利用について
不特定多数が接触する場所は、次亜塩素酸ナトリウム0.1%水溶液を用いた消毒を徹底しています。休憩スペース、トイレは常時換気をしており、入退室の前後に手洗い・手指の消毒を行います。喫煙所では同時に利用する人数を制限し、長時間の利用や会話をしないよう周知・徹底しています。

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まとめ

コロナウイルスの蔓延が2年以上に及び、感染症対策も新しい習慣として定着してきました。現在、多くの求職者は求人票に「コロナ感染対策がなされているかどうか?」という記載をよく見ています。
職場で感染対策をしっかり実施しているのであれば、求人票にもそのことを明記しましょう。また、選考・応募も感染対策をどのように行いながら実施するのか、しっかり示すことが大切です。
感染対策についてまったく記述がないと、応募者からは質問もしにくく不安に感じてしまうため、WEB面接や職場での感染対策などは求人票にも詳しく書くことをおすすめします。