企業店舗の採用担当者の皆さん、面接時、求職者の方の本音、ちゃんと聞き出せていますか?

採用したはいいものの「アレ?面接のとき言っていたこととやっていることと全然違う…(もちろん悪い意味で)」「面接の時はいい子ちゃんだったのに、いざ雇ってみると遅刻はするわ言葉遣いはめちゃくちゃだわいい加減過ぎる」なんていうミスマッチに悩まされることもあるかもしれません。

これら採用担当者が持ちがちな苦悩は、入職の入り口段階、つまり、面接時できっちりと求職者の本音や本質を聞き出せていないことが一因となることも。

今回の記事では、そういった面接時と採用後の「アレ?こんなはずじゃなかった!」というミスマッチを出来る限り少なくする「アイスブレークならぬアイスメルト」についての説明と、ガッチガチに緊張した求職者の心理について考察していきたいと思います。

採用担当者、人事担当者の皆様、是非、明日の面接から活用されてみてください!

【Ice = アイス(氷) Melt = メルト(溶かす)ってそもそも何? 】

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人事担当、採用担当の方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?5年ほど前からビジネス界隈でも頻繁に使用されるようになった「アイスブレーク」という言葉。

簡単に言うと、アイスブレークは面接する側と面接される側の間に存在する氷の壁(≒距離感やよそよそしさ)をブレイクする(破壊する)ための取り組みのこと。

面接前に雑談を入れてみたり、大手企業の中にはちょっとしたミニゲームなどをして、面接者と採用担当者との距離感を縮めてから、本題の面接に入るというところも少なからずあります。

アイスブレークの具体的手法については後日また記事でまとめるとして、今回ご紹介する「アイスメルト」についてご紹介していきましょう。

【求職者の多くがガッチガチの氷に包まれガタガタと緊張している】

もちろん、全員が全員という訳ではありませんが、求職者の多くが面接の場で緊張します。その度合が激しい人になると、まともに受け答えができなかったり、お門違いな回答ばかりしたり、中には体調不良を引き起こす人もいるくらいです。

「そんな人材はうちには必要ない」とバッサリ切ってしまう方もいるかもしれません。しかし、これら緊張は例えば面接慣れしていない若年層であればある程度しょうがないことです。面接官として百戦錬磨で現場をこなしてきたあなたも、初めての場ではきっと緊張したはずです。

面接する側として、この問題をそのままにしておくのか、もしくは、面接側から積極的に求職者に歩み寄り、お互い気持ちよく面接の場を迎えるのか、それによって採否の結果も変わるでしょう。なにより求職者が企業に対して持つイメージがいい方向に大きく変わります。

ではこのアイスメルトの具体的な手法を2つご紹介してきましょう。

■ 求職者の緊張を溶かすアイスメルトの具体的手法1
「求職者が話しやすい話題を意識して振る」

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面接採用の場はある意味特殊な場です。スーツに身を固め、日頃上げない髪を綺麗にまとめて姿勢を正し、自分の考えを的確に伝える。例えば近所の居酒屋さんで知り合って話すのであれば簡単に聞けるような話も、特殊な面接の場ではなかなか聞けない、聞いても思った通りの答えが返ってこないということもあります。

面接序盤の段階で、アイスメルトをやろうとするなら、できるだけ求職者が話しやすい内容を振ってあげるといいでしょう。履歴書を見ながら出身について話してみるのもいいかもしれません、趣味や特技から話を切り出してみるのもいいでしょう。とにかく「あ、なんだか話しやすいな」という空気を作ってあげることが重要です。

■ 求職者の緊張を溶かすアイスメルトの具体的手法2
「クローズ・半クローズな質問を活用」

オープン質問、クローズ質問と呼ばれる概念があります。オープン質問は例えば「最近どう?」といった、TPO(時場所場合)によって返答が大きく変わる質問のことです。積極性のある面接者であればこの質問で終始自己PRをする人もいますが、そうではない人にとってオープン質問は酷です。

ではどうすればよいか。

ポイントとしては「はい」「いいえ」「そう思います」「そう思いません」といった返答がある程度期待できる形式での質問を導入するという点です。こういった質問をクローズ質問と呼びます。

これに対して半クローズ質問というのは、イエス・ノーだけでは答えられないものの、質問されれば応えられる項目が具体的にある質問のことを言います。

出身地は?→福岡県北九州市です

趣味は?→映画鑑賞です

といった具合です。

クローズ質問・半クローズ質問を序盤で活用し面接者に「答えるリハーサル」をさせてみるのもいいでしょう。

もちろん、面接中すべてクローズ・半クローズ質問で統一してしまうと画一的な成果しか得られないでしょう。オープン質問との兼ね合いが重要です。

【まとめ】

とても簡単な手法ではありますが、緊張してる相手をほぐしてあげる、溶かしてあげるというのは、求職者が本音で語りやすい場・空気感を出すために非常に有効な手段です。

100人が100人、アイスメルトが必要かと言われればもちろんそうではありませんが「明らかにこの人緊張しているな」と勘付いたら、是非この手法を取り入れてみてください。

求人企業皆様の実りある面接を心から応援致します!!