転職活動をするなら、良い仕事が見つかりやすい時期を選びたいものです。
年度末は採用市場が活発になる時期。中途採用は1年を通してありますが、年が明けた1月頃から年度末は特に転職の最盛期とも言える時期となります。
そして転職希望者が多いこの時期は、企業にとっても良い人材を発掘するチャンスでもあります。
今回は、なぜ年度末に転職活動が活発化するのか、この時期に転職活動をスタートさせるメリット、スケジュールなどを解説します。



年度末に採用市場が活発になる背景

中途採用は1年を通して募集がありますが、市場が活発になる時期が年に数回あります。そのひとつが1月から年度末にかけて。なぜこの時期に採用市場が活発になるのか、事情を解説します。

【求職者】冬のボーナスをもらってから退職する人が多い

一般的な企業では、12月に冬のボーナスを支給しています。退職する際「ボーナスをもらってから」と考える人は多く、12月いっぱいで退職する人が増えます。
転職先を決めずに退職した人たちが、転職活動を始める時期が、ちょうど年度末となり、1月頃〜3月頃の転職活動が活発になります。

【企業】4月より前に人員を補充したい

一方、12月で退職する人が多いため、企業でも年度末には人員不足となっています。多くの企業では3月が決算期で忙しく、さらに4月に新年度を迎えて新入社員が入ってきます。4月からは新入社員の教育に人員を割く必要があるので、中途採用は3月までに済ませておきたい訳です。
教育が必要な新入社員と違い、中途採用は社会人経験があり即戦力となってくれるので、1~3月までに転職者の採用をしたいと考えています。

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年度末に転職活動をするメリット

年度末の時期に転職活動をするメリットはなんでしょうか?また企業としても採用活動をするメリットについて説明します。

【求職者】求人が多く希望の仕事が見つかりやすい

年度末の時期には、求人数が多くなります。求人が増えるということは、それだけ自分にマッチする仕事に出会えるチャンスが増えるということです。
また多くの求人から給与や待遇、条件面を比較検討することができ、より条件の良い転職を成功させられる確率が高くなります。

【求職者】転職活動期間が短い

企業は4月までに即戦力としての中途採用者を求めているため、この時期に求人を出している企業は、年度内に採用活動を終わらせようとする傾向にあります。
そのため年度末の転職活動は、比較的早く内定をもらえる可能性が高く、転職活動期間が短くなります。

一般的な転職期間は3ヶ月以上とされていますが、年度末の時期には2〜3ヶ月で決まることが多いようです。短期決戦となる分、応募先選びは慎重に行いましょう。

【企業】良い人材に出会える可能性が高くなる

年度末には転職活動をしている人が多いので、それだけ通常より自社にマッチする人材を見つけられるチャンスが高いと言えます。ほかの時期より多くの人材が求職しているため、求人に対して多くの応募が期待でき、理想の人物像と出会える可能性が高くなります。

年度内に採用活動を終わらせるために、1月頃から採用活動をはじめる企業も多く、3月になると求人数的にはピークを越えて落ち着いてくる頃です。
そのため、求人が1番多い時期より応募が見込みやすくなり、良い人材に出会える確率も上がるでしょう。

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年度末の転職活動の注意点

年度末に転職活動をする際に、注意すべき点を紹介します。求職者視点・企業視点からそれぞれ見てみましょう。

【求職者】ライバルが多い

求人情報は多くなりますが、転職活動している人も多い時期となります。条件の良い求人は人気があるため、その分ライバルが増えることが考えられます。

普段からしっかりアンテナを張り、情報を的確に仕入れながら、転職活動の下準備をしておきましょう。
特にエントリーシートの志望動機部分には力を入れ、書類選考から自己アピールできるようにしておくことが大切です。

【求職者】短期決戦なのでハードなスケジュールになる

仕事をしながら転職活動をする場合、年度末は現職もバタバタと慌ただしいことが多い時期です。さらには年度末の転職活動は短期決戦なので、スピーディに物事が運びます。

現職をこなしながら、通常よりスピードの速い転職活動をしなければならないため、スケジュールはかなりハードになるでしょう。
早目の準備を心がけ、どちらも疎かにならないよう注意する必要があります。

【企業】求人が多く自社求人が埋もれる

採用市場が活発になる年度末は、良い人材に出会える可能性が高まるメリットもありますが、それだけ求人も多いということになります。
自社の求人が同業他社などと比較され、そもそも他の求人に埋もれて求職者の目に止まらないということも。

どのような求人が出ているのか、条件面は他社に比べてどうなのか、試行錯誤して求職者に響く求人票を考えなければ、せっかく求職者が多い時期なのに応募が来ないという結果にもなりかねません。
事前のリサーチをして、魅力的な求人票の作成を心がけましょう。

年度末の転職活動スケジュール

1月頃から求人が増え始め、2月後半から3月になると求人数も落ち着いてきます。
企業に採用枠がまだ残っていれば、3月中の内定を出したいために採用活動もスピーディに行われます。早期内定すれば4月入社も見込めるため、対応できるようスケジュールは確保できるようにしましょう。

①事前準備

3月から転職活動を始めるなら、4月入社に間に合う可能性は五分五分です。年度内に中途採用を決めてしまいたい企業がまだ残っている可能性はありますが、そうでない場合には通常の転職活動と同様に、5月以降の入社で動くことになります。

また、現職を退職する時期も考慮しなくてはなりません。一般的には退職の1ヶ月前に上司に伝えますが、会社によってルールが異なるので、転職活動を始める時には就業規則を確認しておきましょう。

いずれにしても転職活動には事前準備が重要で、転職を成功させるには必要不可欠です。「自己分析」と「情報収集」はしっかりしておきましょう。

②書類の作成〜応募

転職活動においては、この時期に限らず複数の会社に並行して応募するのが成功のカギです。いくつかの企業を比較検討しながら転職活動すれば、複数の企業から内定をもらった際にも、自分に合った企業を選ぶことができます。

また、この時期はスピーディに採用活動が展開するので、先に応募した会社の結果が出てから、次の候補に応募しようと思っても、その時にはすでに募集が終了している可能性もあります。
書類の作成から応募も、他の時期の転職活動よりスピーディな対応が求められます。

③面接〜内定

面接の設定が行われるのも、思っている以上にスピーディであることが予想されます。特に仕事をしながら転職活動をする場合には、スケジュールを空けることが難しくなりますが、1度決めた面接日を後からズラしてもらうことがないよう、確実なスケジュール調整をしてください。

内定をもらったら、退職日や入社日を本格的に決定します。すでに退職している人は、いつから行けるか即答できるよう準備しておきましょう。

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まとめ

年度末には採用市場が活発になり、通常の転職活動よりチャンスが多いと言える時期です。
すでに退職している人も、働きながら転職活動する人も、事前準備をしっかりして臨みましょう。
企業としても良い人材を発掘するチャンスですので、採用市場の動向をよく調査して魅力的な求人表の作成をしてください。
はたらくぞドットコムでも、よりよい採用活動のためのアドバイスを行っています。